ハウス・オブ・カードってどんな物語?
Huluで「ハウス・オブ・カード 野望の階段」を視聴しました。
いまのところシーズン1の13話のみが公開されています。
続き物の物語で、アメリカの政界を舞台にした、サスペンスものです。
主人公はフランシス・アンダーウッドという名前で、下院議員で院内幹事長。
ケヴィン・スペイシーが演じています。
国務長官の椅子が約束されていたけど、土壇場で反故にされて憤慨。
フランシスはどんな手段を講じてもホワイトハウスに入る、と決意します。
選挙、マスコミ、スキャンダルなど、政治の内側の部分が描かれます。
富と権力の違い
富と権力の違いを述べるところは興味深いです。
富はあくまで一時的だが、権力は何世紀にも渡って影響力を残す場合がある、という説明。
冒頭の場面、下院議員フランクの家の近くで、飼い犬の轢き逃げが発生します。
フランクは致命傷を負った犬を自らの手で殺します。
そして画面に向かって「痛みには2種類ある。成長にともなう痛みと、無意味な痛みだ」と語りかけます。
このドラマの特徴のひとつ、フランシスの心の声? が時々、画面の向こう側、つまり観ている観客にむかって語られます。
演劇的な手法といえなくもありません。
映画? いや、良くも悪くも海外ドラマ
「13時間続く映画だ」みたいなキャッチコピーがあったけど、良い意味でも悪い意味でも海外ドラマと思いました。
確かに、オープニングや初期の展開は映画的ですが、やがてその勢いも弱まって、回が進むごとに海外ドラマらしい展開(多少まどろっこしい)になってきます。
1シーズン13話なので、一般的な海外ドラマよりは展開は早いです。
順調に野望を達成しきますが、物語の中盤では、離反や裏切りが相次いで、フランシスは挫折を味わいます。
12話では、これまで脅迫する立場、強要する立場だったのが、逆転してしまう展開はなかなか秀逸でした。
13話、つまり最終話では、フランシスはいちおう副大統領の座を手にして野望を達成し、ホワイトハウス入りを果たします。
物語の結末は大統領になることなのでしょうけど、そこまで行くには色々と障害が立ちはだかっていそうな感じです。
フランシスが人間的な部分があって、そこが良かったです。
5人も入れば身動きがとれそうにない狭くて汚い大衆食堂(フレディの店)が行きつけであったり(リブは美味しそう)、物事が上手くいかずにいきなり八つ当たりする場面も面白いです。
ケヴィン・スペイシーって、セブンの犯人役のイメージしかありませんでしたが、大した役者さんなんだなと認識を改めました。
汚い大人を熱演? しています。
陰謀ものが好きなら楽しめるドラマだと思います。