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読書感想「暗いところで待ち合わせ」乙一著

投稿日:2015年4月15日 更新日:

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乙一さんの「暗いところで待ち合わせ」

 乙一さんを初めて読んだ1冊です。
 乙一という作家は知っていましたが、ライトノベル系……といったらラノベ作家を下にみているような感じですが、ラノベといってもピンからキリまでありますし。
 とはいってもやはりラノベは一般文芸と比べるとあまり崇高ではないイメージはあります。
 そんなラノベ系の人の書いた小説だから、内容は軽いんだろうと思ったら大間違いでした。

 本作「暗いところで待ち合わせ」は、ミステリ、ロマンス、ヒューマンの各要素がありますが、ヒューマンドラマの要素が強いと思います。
 ミステリはオマケのような感じではありますが、決してとってつけたようなもの、ではありません。
 小説をあまり読まない人、はたまた本好きの人にも勧められる一冊でしょう。

 どんなストーリーかというと、盲目の女性の家に、殺人事件の容疑者の青年が潜り込んで、共同生活をはじめる、というものです。
 女性は、青年の存在に気づいているけど、分からないフリをしています。

 最初はそんな馬鹿な、という感じがするけど、読んでいるうちにだんだん馴染んでくるというか、とても自然なことのように思えてくるから不思議です。
 最後は、伏線も回収されて、それなりの救いもあって、さわやかな終わり方でした。
 全体的にですが、描かれる風景というか世界観も、ありふれた駅のホームや、ごくふつうの日本家屋の一軒家など、イメージしやすいです。

 本書「暗いところで待ち合わせ」の刊行は2002年です。
 2006年には映画化されました。
 映画は観ていませんから面白いかどうかは分かりませんが、おそらく、原作を超える完成度ではないでしょう。
 原作が傑作すぎて、映画は逆に観たくありません。
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